#25パーソナルトレーナーとして独立をするには?経験を踏まえて

ジム経営

はじめまして、パーソナルトレーナーのMOTO(モト)です。

今回は
「パーソナルトレーナーになるためにはどうしたら良いか」
について私の実体験を踏まえて話をしていきます。

私は2021年の夏に独立をして現在は東京の恵比寿で一人でパーソナルジムを経営しています。
YoutubeやSNSなどでの発信活動も行うなかで、若い人や大学生にどうしたら独立したトレーナーとして働けるのかを度々DMなどで質問をいただくので今日は私なりの考え方の解説ブログです。

今回の話はトレーナーとしての技術的な話ではなく、もっと根本的な部分の話をしていきます。
最後まで読んでいただければ、きっとあなたのタメになる学びを得られるのでお付き合いください。

軽く自己紹介
MOTO(モト)/30代
東京都渋谷区恵比寿にてパーソナルサロン、
STRENGTH&STRETCHを経営
SNSのフォロワー合計1万5千人超え
Youtube X(Twitter) Instagram ブログ中心に情報発信中
トレーナー活動はゴールドジムから始まり現在10年目
Dr.ストレッチに2年間在籍した経験を活かしボディケアも行う

最初にお伝えしないといけないのですが、独立して自分一人で食べていくレベルのトレーナーになるのは「難しい」ということは頭に入れておいてください。

順番に説明していきます。

そもそもトレーナーになるには?

「トレーナーになるには」とGoogleで検索して出てくるのはトレーナーの養成講座やスクールの情報が出てきます。では、トレーナーになるにはこういったものを受講すべきかどうかですが、私は必要ないと感じています

現に私は独立して店舗を持つトレーナーとして活動をしていますが、何も資格は取っていません。
(とはいえ肩書きに何かあった方がいいかーとは思う場面があるのでCSCSの取得を検討してます)

トレーナーと一口で言ってもいくつか種類があります。
柔道整復師や理学療法士など国家資格を持っている人達。
ATやNSCA、JATIなどの民間資格を持っている人達。
私のような資格を持っていないパーソナルトレーナーを名乗る人達。

大きく分けると怪我をしたり何らかの理由で関節の動きが悪かったりなどマイナスをゼロまで持っていくのが得意な分野の人達の資格(柔道整復師、理学療法士、ATなど)。ゼロからプラスへ持っていくのが得意な人達(S&C、パーソナルトレーナーなど)の資格があります。

トレーナーという職業で多くの人が想像するであろう「筋トレを教える人」という分野はそもそも日本には国家資格がありません。強いて専門の資格をあげるとするなら、プロスポーツを見れるレベルとしてもNSCAのCSCCSかJATIを持っておけば肩書き自体は充分と認識しています。(※実力と実績は必要)

私の場合は大学でスポーツ科学、スポーツ医学、(受験はしてませんが)アスレティックトレーナーの知識を学び、ゴールドジムで2年間大学生の頃に現場に立ち、さらに社会人になってからもDr.ストレッチのストレッチトレーナーとして2年間働きつつ、フリーのトレーナーとして活動した後に独立しました。

現場に立たないと現場で活きるスキルや知識…言い換えれば実学は身につきません。
そのため、スクールに行って学ぶことは意味がないとまでは言いませんが、やってるつもりになってあまり得るべきものが得られないまま時間が過ぎてしまう可能性が高いです。

私の場合はまだ知識も未熟だった大学生の段階でゴールドジムでの現場に立たせてもらった経験が活きています。また、Dr.ストレッチに所属して食い繋ぎをしている間にSNSを伸ばしておいたことが現在の信頼の高さに繋がっています。また、接客のスキルについてはDr.ストレッチで自然に磨きをかけられたので、どちらの店舗の人達にもとても感謝しています。

私が捨てられなかったこだわり

「好きなことで生きていく」

Youtubeのキャッチコピーに使われる言葉でこんなのがありますね。
この言葉は「運が良かった人」か「天然」を除けば嘘に近いなと思っています。

運が良かった人はただ単に立地やタイミング、太客がしっかりついた人など。
天然は天性のビジネスの才能を持ち合わせていた人という意味です。

私は今の仕事が好きですし、野球と筋トレという大好きな趣味を仕事でつなげながら取り組めています。なので、「好きなことで生きていく」人に当てはまっているのかもしれません。
ですが、自分の店舗を構えて独立したことがゴールかというとむしろ逆で、めちゃめちゃ荊の道を歩いてる感覚です

何に苦労しているかと言うと「集客」です。
マーケットインとプロダクトアウトという言葉はご存知でしょうか?

ざっくりと
マーケットイン…世の中で必要とされているものを提供する
プロダクトアウト…自分の提供したいものを提供する

世の中のパーソナルジムで1番求められていることは
ライザップのような短期間の「ボディメイク」と「ダイエット」です。

私のジムで大事にしていることは
「コツコツ型の丁寧な習慣づくり」と「快適に動く体へ変えること」です。

私のジムのコンセプトは世の中のニーズにマッチしづらいプロダクトアウトになっており、パーソナルジムの激戦区である恵比寿でまだまだ苦戦を強いられています。恵比寿でNo,1のジムにしたいとは考えつつも、地域に求められているニーズに沿ったものではなく、自分が正しいと思っているフィットネスの形を提供しようとしてることが一つ弱点ということは認知してますがここは我を通し続けるつもりです。

経営者としてのエゴを強く持つという意味のつもりはないので、「我を通す」という言葉だと少しニュアンスが違うかもしれません。
実際にコツコツとした習慣や快適に動く体作りが世の中に必要なフィットネスの一つの正解だと思っているので、これを広めたいんだという強い想いがあります。


トレーナーに求められる6要素とは

このプロダクトアウトとマーケットインの話は集客に苦戦する理由の要素の一つに過ぎず、そもそも私にまだ十分なレベルに達していない部分があるのも事実あると受け止めています。

私が経験も基にして「トレーナーにとって必要不可欠」なことは次の6つだと考えています。

1.提供するもののコンセプト(提供できるものの言語化)
2.専門性の高さ、知識量
3.お客様の身体と性格の分析力
4.説明の上手さ、的確さ(キューイング)
5.実践力、デモンストレーションの上手さ
6.トレーナー自身の人間性、親しみやすさ


お客様に成果を与えられるのが良いトレーナーです。
そして、その多くの場合に成果として求められるのは「体の改善」と「心の満足感」、そのために必要なのが上記6つです。また、お客さまがトレーナーに求めるものも一人一人違うので、どれが1番大切かは人にもよりますが全部大切であることは間違いないです。

知識があれば成果が出るとも限らず、経験があれば成果を出せるとも限らず、人間性があれば成果が出せるとも限りません。

トレーナーに必要な要素は上記全て、まとめてしまえば人間力です。


ビジネスの感覚も当然必要

上記の段落で書いた6つの要素は「トレーナー」として必要なものです。

ジムを自分で持って経営していくとなると、「経営者」としての感覚も必要です。
これはまだまだ私も答えが見えずに、日々色々と模索しているところです。

店舗を持つとなると、「家賃」「サプリ代」「光熱費」「消耗品」などなどジムを運営するのに必要な毎月の固定費がかかります。これが結構おもーくのしかかります。

私の場合は大体月に30万円程度のランニングコストが掛かっています。
要するに30万円の売り上げを上げたとしても、まだ自分のお金は0円です。

パーソナルジムの会員は入会したら永遠に通ってくれるわけではありません。
むしろ、自分で月会費のジムに行けって出来るタイプの方なら、頻度を落とすあるいは卒業を提案してあげることの方が誠実な接客だと思います。フィットネスの価値は継続することで真価を発揮しますが、パーソナルのサービスの値段は決して安いものではありません。ここはお客さま一人一人に合ったプラン、継続方法を提案するように意識しています。

離客していく方がいる以上、ある程度毎月の集客をすることが前提となります。
ビジネスの感覚という響きの良い言葉を使いましたが、私が最も仕事をする上で重要なのは集客力だと考えるようになりました。
そもそも「提供するサービスが良いもの」であることはどのパーソナルジムだろうが前提条件なんです。


まだまだ未完成ですが私の集客論

最近わかってきたことは集客には2つの要素の役割を理解することが重要です。

1つ目は「オンライン」、一言で言えばSNSです。
SNSの役割は「うっすらと頭に残す」ことです。

2つ目は「オフライン」、現実世界で会う人達のことです。
オフラインの役割は「私という人間を知ってもらう」ことです。
SNSで多くのフォロワーがいても、私はフォロワー達のことを知らないですしフォロワー達も私がどんな人間かは知らないです。なので、仮に認知してもらったとしてもオンラインの情報は「私という人間のこと」を知ってもらえてはいないんです。なので、対面の「オフライン」では「私という人間のこと」を知ってもらうことが重要です。

オンラインのSNSは投稿するだけで簡単なのでコツコツ続けるべきです。
ただし、SNSの少ない情報量くらいでパーソナルのサービスを受けるほどの信頼を獲得することは相当難しいです。実際に私はSNSのフォロワーの合計が2万人程度いますが、実際にサービスを受けてくれた人は50人にも満たないです。

ライザップ、ゴールドジム、エニタイムフィットネス、Dr.ストレッチと違い私のジム、「STRENGTH&STRETCH」は看板としてのブランド力は0です。
なんならSTRENGTHってなんて読むのって人が8割くらいかもしれません。(A.ストレングス)

なので、SNSの発信は看板について知ってもらうというよりは「うっすらと頭に残す(オンライン)」ことが大事です。これは個人でお店を営んでいる多くの他業界にも当てはまる内容だと思います。

ホームページがオシャレだとか、SNSの投稿頻度が高いだとか、それは世の中、特に都心のパーソナルジムではいくらでもあるでしょう。私達が目を向けるべきはもっと「自分や店舗という存在」をどう見せるかにかかっています。

人と対面してお話しする時に、「この人は信頼できる」と思ってもらう、そこまで行かなくても「興味を持ってもらう」ことが重要です。その人自身は来ないとしても誰かに店舗を紹介してもらえるかもしれません。元々の知り合いだろうがそれは同じで、自分という人間を発揮するのは人と実際に対面で会うオフラインの時がその貴重な時間となります。

ですが、そこに「ジムに来てほしいから親切な人を演じる」という下心があるのはNGです。
結局、そういう態度は逆に信頼度を落としていくき、徐々に店舗の評判も悪くなるでしょう。

少しスピリチュアル、精神論かもしれませんが、私は自分の「人間力」を高めていくことが店舗経営を軌道に乗せていく1番大事なことだと信じています。ビジネスについてはもちろん動画、書籍等から学んだりもしてますが、流行に乗るとかではなく自分の信念に基づいた行動を積んでいくつもりです。


実際お店を構えるにはどうしたら良いの

ここは以前にも記事としてまとめたことがあるので、詳細はこちらを参考にしてください。
#28私はこうジムを作りました

ただ、今思えば「お店を構える」こと自体はさほど難しいことではありません。
店として使える場所を確保する、必要なものを揃える、SNSなどに情報を載せる…以上です。

必要なものは「お金」と「作戦」と「度胸」です。
(1番大事なのは作戦です)

お金の説明もざっくりと欲しいと思うので、私の場合で言うと
自己資金を100万円、公庫から借りたお金が300万円の合計400万円程度かけました。

もう少し上手くやれば場所によってはおそらく200万円程度でも可能です。
一応この記事を読んでる人だとこの辺の話も興味ある人多いかと思うので補足でした。

まとめ

最後に短く今日の話をまとめておきましょう。
まずトレーナーとして独立すること自体は出来るかもしれないけど、それでずっと食べていくとなるとだいぶ難易度が高いです。ニーズを分析して世の中に求められる形を模索するマーケットインを意識するのが近道でしょう。ただし、自分に通したい我があるのなら通すのも一つの道だと思っています。

トレーナーに必要なことは資格ではありません。6つの要素をあげはしましたが、提供するサービスが良いことは大前提で、本当に必要なことはその人の人間力です。「人間力」は言い換えれば「その人自身の魅力」です。私はまだジム運営に苦戦を強いられていますが、自分自身の人間力がまだまだなんだと思って日々精進しようとしています。

集客についても触れましたがこれはまた別の記事でも解説しようと思っています。
今回は触りの部分のSNS投稿などのオンラインと実際に対面で会う時のオフラインの話をしました。
SNS投稿などのオンラインは誰でも出来ることなのでコツコツと続けること、またオフラインは自分という人間を見てもらえる時間なので誰が相手だろうと大事にすべきなのだと考えています。

ジムを設立してから2年半近くが経とうとしています。
Youtubeなどによくあるような絵に描いた餅ではなく、経験を基にしたリアル感のある情報を発信していこうと思っているので、この記事がいいなと思った方、今後もこういう情報の欲しい方はこのブログをSNS等で拡散をお願いいたします。

長い文章のブログをここまで読んでくれてありがとうございました。
今回の記事を読んで私の店舗に興味を持ってくれた方向けに無料の30分ストレッチキャンペーンを行うので公式ラインよりお気軽にご連絡ください。

では、また…

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