#29 野球に大事な瞬発力≒RFDについて解説

トレーニング

はじめまして、パーソナルトレーナーのMOTO(モト)です。

東京の世田谷区でパーソナルジムを経営しながら、野球…特に投球について情報発信をしています。
今回は 「瞬発力≒RFD」 について、初心者の方にも分かりやすく丁寧に解説します。

球速とRFDの関係

「球速を伸ばしたい」という野球選手は非常に多く、情報発信をしていても「球速アップ」に関する話題は常に人気です。逆にトレーニングや生理学の話は難しく感じられてしまうのか投稿しても全然伸びません笑

そこで今回は「RFD=球速アップにつながる」という前置きをした上でお話しします。

RFD(Rate of Force Development)とは、筋力発揮を開始してから力が高まるまでの速度を示す指標です。難しい言い回しを避けると、「どれくらい短時間で大きな力を発揮できるか」 を表しています。

例えば、ベンチプレスで100kgを挙げられるA選手と、80kgを挙げられるB選手がいたとします。単純に考えればA選手の方が力があるように見えます。
しかし、投球のように一瞬で力を出す必要がある動作では、短時間で力を発揮できるB選手の方が有利な場合があります。これこそがRFDの重要性です。

スポーツにおいて必要なのは「爆発的な力発揮」。
最大筋力だけでなく、RFDを高めることがパフォーマンス向上に直結します。

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文献から見るRFDの向上方法

1. Resistance training intensity and volume affect changes in rate of force development in resistance-trained men

  • 対象者:2年以上のレジスタンストレーニング経験を持つ男性33名(最終的に29名が完遂)
  • 方法:2グループに分けて実施
    • 高重量・低回数グループ(90%1RM × 3〜5回 × 4セット、休息3分)
    • 中重量・高回数グループ(70%1RM × 10〜12回 × 4セット、休息1分)
  • 期間:8週間、週4回

この研究では、高重量・低回数のトレーニングの方がRFD向上に有効である可能性が示唆されています。

2. Unique aspects of competitive weightlifting: performance, training and physiology

  • ウエイトリフティングはスナッチ・クリーン&ジャークという全身を使う複合的動作による爆発的運動を繰り返す競技。
  • 継続的な実践により
    • 筋線維がIIXからIIAへ移行
    • タイプII線維の肥大
    • 他の筋力系アスリートより 等尺性ピークフォースが15〜20%高い
    • RFDが13〜16%高い

つまり、ウエイトリフターは他の競技者よりも瞬間的な力発揮に優れていることが分かっています。


実際に私が取り組んでいること

これらの知見を踏まえて、私がRFD向上のために軸として重視しているのは次の2つです。

  1. コンパウンド種目(BIG3:スクワット・ベンチプレス・デッドリフト)の高重量×低回数トレーニング
  2. クイックリフト(特にハングクリーン)の高重量×低回数トレーニング

他にもジャンプスクワットやメディシンボールスローなど、RFDを高める手段はありますが、私は特に上記2つに効果を実感しています。


RFDとパワーの違い

よく混同される概念に「パワー」があります。
違いをシンプルに言うと:

  • パワー:力 × 速度(速度の概念が必須)
  • RFD:収縮初期の力発揮の速さ

例えば、プランクではパワーはゼロですが、RFDであれば測定可能です。
速度には距離が必要ですが、力は筋収縮そのもののことだからです。


まとめ

  • 球速アップには「最大筋力」だけでなく「RFD=瞬発力」が欠かせない。
  • 高重量×低回数トレーニングとクイックリフトはRFD向上に特に有効。
  • ウエイトリフターは他競技者よりRFDが高く、瞬発的な力発揮に優れている。

ここ1年程度は多くの方から反響が得られやすいSNSのショート動画を中心に発信していましたが、今後はショート動画だけでなく、ブログのように文字ベースで「じっくり理解してほしい内容」も発信していきます。
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では、また!

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自己紹介
MOTO(モト)/東京
パーソナルジム STRENGTH & STRETCH 経営
SNS総フォロワー 4万人超。YouTube・X・Instagram・ブログで情報発信中
トレーナー歴11年、ゴールドジム・Dr.ストレッチでの経験を活かし、

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